ディスプレイ講座

<ディスプレイ講座第2回 表面加工いろいろ>その②

前回のPP加工に続き、

今回はニス加工とプレスコート加工についてご解説します。

<ニス加工>

印刷面をニス溶剤でコーティングする手法です。

ニスで表面がコーティングされるため、

こすったりしても色落ちしません。

質感としては、通常のグロスニスの場合PPほどではないですが

表面に少し光沢が出ます。

光沢を出したくない場合は、

つや感を抑えた見え方になるマットニスもあります。

PP加工の場合は色味が濃く変化すると前回ご説明しましたが、

ニスの場合はそこまで変化しないので

PPほどには気を遣わなくてもよいでしょう。

ニス加工は印刷機で行う加工のため、版を作ります。

版を工夫することで、特定の部分のみ加工を行うこともできます。

いわゆる部分ニスと呼ばれる加工方法ですが、

デザインによってはピンポイントのニス加工を施すことで

面白い見え方になります。

<プレスコート加工>

こちらは紙の表面に鏡面光沢と平滑性を施す表面加工です。

紙面に熱硬化性の樹脂を塗り、

熱をかけローラーでプレスすることにより光沢を出します。

こちらの加工も印刷面に施すことで

色の濃度が上がって見えるため注意が必要です。

質感としてはPP加工に近い艶感を出すことができます。

ただしPP加工のようにフィルムを貼るわけではないので、

耐水性や紙自体の強度が上がることはありません。

また、紙の両面に加工を施すことができないという

デメリットもあります。

一般的にPP加工よりは安価に行えるため、

販促物のコストは落としたいけれども

PPのようなつや感を出したい場合に使われたりします。

以上、代表的な表面加工3種をご紹介いたしました。

他にも加工方法はありますが、

今回はよく使われるものを紹介しました。

ディスプレイ製作の際の参考にしていただければ幸いです。